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除菌後の再感染について

平成21年に除菌、一次除菌で完治。ところが3年後にピロリ菌が確認され、再度除菌し一次で成功しました。担当医になぜ一度除菌が済んでいるのにピロリ菌に感染するのか質問したところ、「感染症だ」との回答。これでは除菌の意味がないのでは?
ネットで調べた範囲では、5歳くらいまでに感染し、以降はほとんど感染しないような説明が多いが、年齢に関係なく感染するものなのか?
また、感染源・感染経路は?

質問者:匿名希望 さん

2013/06/15 08:53

【カテゴリー:感染

1件の回答があります。

回答者

水野 靖大

<医師>

専門家の回答回答日時:2013/06/16 09:52

質問者さんが調べられたように、ピロリ菌は少なくとも日本のデータでは、5歳以上ではほとんど再感染しません。質問者さんの除菌の状況がよく分からないので、一般論でお話しします。
除菌後早い時期に除菌判定をすると偽陰性になる場合があります。除菌によりピロリ菌が完全には退治できないが、一旦弱まり(この時期に判定を行うと陰性になります)、その後にもとに(陽性に)戻ってしまうケースです。この状況を防ぐために除菌後1ヶ月は除菌判定をしてはいけないことになっていますが、約2ヶ月経ってもそのような状況になる場合もあります。ですから当院では3ヶ月近く経ってから除菌判定を行っております。
質問者さんの状況もこれであった可能性があります。そうでない場合は、残念ながら再感染したのかも知れません。ですが、再感染の可能性はかなり低いので、除菌は効果的だと考えられています。
感染源、感染経路は、完全には解明されていませんがおそらく経口感染だと考えられています。井戸水や不衛生な食べ物を飲んだり食べたりしたり、ピロリ菌感染者の唾液からうつる場合があります。また、不衛生な食べ物はゴキブリなどが媒介していることも指摘されています。他には、胃カメラを介しての感染が指摘されていた時期もあります(現在では洗浄技術が確立されているのでこのルートはありません)。ですが、これらの状況でもたいていは大人で感染が成立することはありません。
質問者さんの場合がどうであったのかは分かりませんが、しばらく経ってから念のために感染状況を調べてみることをお勧めします。

水野 靖大 <医師> マールクリニック横須賀 HPはこちら »

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