2年半前、胃の不調でピロリ菌の呼気検査をしました。
2.7で陽性とのことで除菌をしましたが
一次除菌で耐性ピロリがいたらしく
数値がさらに上がり、5.7になりました。
二次除菌で0.4になりました。
一応除菌できたようです。
そのあとはそれなりに胃の調子も良かったのですが
盲腸腹膜炎と重症のクロストリジウム腸炎で
2か月入院しかなり胃腸にダメージを受けました
胃カメラで表層性胃炎が萎縮性胃炎になっていました。
これは以前のピロリ除菌に失敗して、偽陰性だったので萎縮性胃炎に進行してしまったということなのでしょうか?
それとも今回の胃腸のダメージでも萎縮性胃炎に進行することはあるのでしょうか
1件の回答があります。
水野 靖大
<医師>
ぐりん さん
いろいろ大変でしたね
そもそも、表層性胃炎が進行して萎縮性胃炎になるのではありません。
表層性胃炎は表層性胃炎。萎縮性胃炎は萎縮性胃炎です。
お話では、以前表層性胃炎だった部分が萎縮性胃炎に変わったということでよかったでしょうか?
ピロリによる萎縮性胃炎は胃の十二指腸に近い方から、次第に手前の方向(食道の方向)に連続して進んできます。今回の萎縮もそのように連続して進んできているのでしょうか?
もし、連続していない場合は、萎縮様には見えるけれど他の要因、例えばPPIという制酸剤を使うことによっての変化(他にも原因はあります)の可能性が大きいです。
胃炎に関しては、すでに胃炎の京都分類という本も出版されているくらい体系だってきています。
ごく一部の例外を除いて、胃カメラの画像を見れば
ピロリの有無、除菌の成功・不成功などかなりの確率でわかります。
胃カメラの先生はなんとおっしゃっていますか?
もし、胃カメラの先生もわからないとおっしゃっているなら
他の方法での除菌判定を尽かしてはどうでしょうか?
お話からすると尿素呼気試験を行っているようですから、便中ピロリ抗原検査がいいと思います。
胃カメラで、粘膜の一部をとって検査する方法は偽陰性のためにお勧めできませんし、除菌後の血中ピロリ抗体検査は偽陽性のため、お勧めできません。尿中ピロリ抗体検査も精度の問題でやめた方がいいでしょう。
水野 靖大 <医師> マールクリニック横須賀 HPはこちら »
質の高い医療を、快適な空間で受けていただきたい、それが一番の願いです。
自覚症状が少なく胃がんリスクの高いピロリ菌感染の重大性を感じ、
積極的に地域の皆さんに検査の必要性を啓蒙しています。