私は昨年、ピロリ菌感染が発覚し除菌治療を行い、成功しました。それから約一年後、胃の不調が再発し、念のため郵送でできる便中抗原検査を受けたところ陽性の判定でした。その結果をもとに病院で再度呼気試験を受けたところ、今度は陰性の判定でした。(現在は血中抗体の検査結果待ちです)
どちらかが偽陰性または偽陽性だと思うのですが、どちらの可能性が高いのでしょうか?
1件の回答があります。
水野 靖大
<医師>
結果にばらつきがあると、混乱しますね。
まず、尿素呼気試験の感度(本当に陽性のときに陽性と判定する確率)と便中ピロリ抗原検査の特異度(本当に陰性のときに陰性と判定する確率)は、報告により違いはありますが、概ね同じようなものです。また、確率に差があったとしても、所詮確率論にすぎませんから、あまり確率は気になさらない方がいいと思います。
それよりも、尿素呼気試験を受ける前に胃カメラはされていますよね?その時の所見はいかがだったでしょうか。除菌後一年経てば、ある程度除菌後胃粘膜になっていると思いますので、その所見を参考に再除菌するかどうか決めるのがいいと思います。
なお、念のためですが、尿素呼気の前に胃薬とかは服用してないですよね?薬の種類によっては尿素呼気試験が偽陰性になる場合があります。
それから、除菌後には血中抗体検査はあまりむきません。除菌後も数年にわたり高値を示す場合があり、陽性の場合は結局混乱します。
繰り返しになりますが、胃カメラの所見を元に、主治医の先生とご相談ください。
水野 靖大 <医師> マールクリニック横須賀 HPはこちら »
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自覚症状が少なく胃がんリスクの高いピロリ菌感染の重大性を感じ、
積極的に地域の皆さんに検査の必要性を啓蒙しています。