ピロリ菌を飲んで胃炎を起こし、胃炎の原因がピロリ菌と証明したマーシャルですが、そもそもピロリ菌が感染するのは免疫機能の弱い幼児のはず。なぜマーシャルはピロリ菌による感染が起きたのですか?
1件の回答があります。
水野 靖大
<医師>
よく勉強されていますね。
ただ、少し補足させていただくと
現在の日本の環境ではほぼ5歳以下の乳幼児しか感染しないということです。
例えば、中国の都市部以外では今での上水道の処理が完全でないところがあり、
飲み水に多くのピロリ菌が含まれる場合があるそうです。
このような環境で、ピロリ菌の暴露量が多ければ大人でも感染すると考えられています。
おそらく、マーシャルはかなり多くのピロリ菌を飲んだのではないでしょうか?
また、少し違う話になりますが
大人でも、時折一時的なピロリ感染は起こすことがあるようです。
しかし、免疫機能が働くので持続感染には至りません。
ですから、マーシャルも自身で抗生剤を服用して除菌したのですが、
そのままにしていても、持続感染には至らなかったのではないかとも言われています。
水野 靖大 <医師> マールクリニック横須賀 HPはこちら »
質の高い医療を、快適な空間で受けていただきたい、それが一番の願いです。
自覚症状が少なく胃がんリスクの高いピロリ菌感染の重大性を感じ、
積極的に地域の皆さんに検査の必要性を啓蒙しています。