まず、原則としてPPI（タケプロン、オメプラール、パリエット、ネキシウムなど）及びタケキャブを内服中にピロリ菌チェックを行ってはいけません。ピロリ菌が弱っているために偽陰性（本当はいるのに、検査上いないような結果になること）になる確率が高まりますし、そもそも保険診療では禁じられています。まず、ネキシウムを中止ないしはH2ブロッカー（ガスターなどの胃酸を抑える薬）に変更（最低２週間）して検査を行ってください。
次に、PPIを服用せずに検査をしたとしても、偽陰性となる可能性はありますので、ピロリ感染が強く疑われる場合は尿素呼気試験や便中ピロリ抗原検査で再確認されることをお勧めします。全部で２種類の検査までなら保険診療で可能です。
最後に、どうしてもPPIが止められない場合（症状などで）は、PPIの内服は続行したままで便中ピロリ抗原検査を行うことをお勧めします。保険診療では禁止されていますが、便中ピロリ抗原検査はPPI内服の影響を受けませんので、行うことができます。もちろん、偽陰性になる確率は全ての検査であることはご理解ください。ただし、繰り返しになりますが、PPI内服中のピロリチェックは保険診療の適応を外れますので自費診療になることはご了承ください。