ピロリ菌の基礎知識

まずはピロリ菌について知りましょう!

ピロリ菌ってなに?

ピロリ菌と病気(胃・十二指腸潰瘍)の関係は?

現在60歳以上の人口を考えると、非常に多くの日本人がピロリ菌に感染していることになりますが、かならず病気の症状が出るわけではありません。ほとんどの人は、ふだんの生活では無症状です。
病気になるかどうかは、体質や食べ物などの生活習慣、ピロリ菌の性質などによって決まります。ただ、日本人のピロリ菌は欧米のピロリ菌に比べると、病気を発症しやすい性質を持っているようです。

ピロリ菌が関係している病気は、「萎縮性胃炎」「胃・十二指腸潰瘍」などの炎症性の疾患。「胃がん」「胃MALTリンパ腫(粘膜関連リンパ組織に生じるBリンパ腫)」などの悪性腫瘍。さらに、「特発性血小板減少性紫斑病」など消化器以外の疾患との関連も指摘されています。
特に「胃・十二指腸潰瘍」の患者さんはピロリ菌感染の割合が約90%と関係性が高いことが分かっています。

胃・十二指腸潰瘍の患者さんのピロリ菌感染率

また「胃・十二指腸潰瘍」などの炎症は、胃酸の分泌をおさえる薬の投与で治癒する疾患ですが、再発を繰り返す人が多くいました。しかし、ピロリ菌を取り除く治療をして除菌(※)に成功すると、潰瘍はできにくくなりました。
※除菌とは薬を服用することにより、ピロリ菌を退治する治療(除菌療法)

胃潰瘍、十二指腸潰瘍を一年間に再発する人の割合

何度も炎症を繰り返し、常に薬を必要としていた患者さんにとって、根本的な治療ができるようになったのです。
ピロリ菌の専門学会である「日本ヘリコバクター学会」では、『H. pylori感染の診断と治療のガイドライン2009改訂版』を発表し、ピロリ菌に感染している人は胃の病気の有無にかかわらず除菌治療を受けることを強く推奨しています。

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